歯列矯正とは何か(5)〔矯正装置と留意点〕。

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歯列矯正とは何か(5)〔矯正装置と留意点〕。


歯列矯正における矯正装置は、いくつかの種類があります。

ポピュラーなのは、表側からはっきりと、矯正治療中であることがわかる装置を着用する「デーモンシステム」と呼ばれるものです。金属を歯並びに沿ったかたちで、ワイヤー(針金)で固定していくものです。

これよりも外見上はぐっと透明で目立たない、ワイヤーだけが見えるかたちの、ハイブリッド装置もあります。


一方、歯の裏側に装置をつけて表から完全に治療装置を見えなくする「舌側矯正」と呼ばれるものがあります。
これは、うわ顎だけ裏側につけるものと、上下ともに裏側につけるものがあります。ただ「デーモンシステム」の装置に比べ、値段も1.5倍程度は高くなるとされます。


特に「舌側矯正」においては、個人差はあるものの、装置をつけはじめた頃は、ブラケットに舌があたって強い違和感や話しづらさを感じるときがあります。ただし、これも数日で慣れてしまうケースがほとんどです。

また、「舌側矯正」においては歯の裏側がたえず唾液で湿っていることから口腔内の細菌発生が抑制されるため、虫歯になりにくいこともメリットとされています。


歯列矯正の装置をつけた直後には、ブラケットやワイヤーが舌や口腔内にあたり、違和感や痛みを感じる場合があります。これは、神経にさわる痛みではなく、歯が動くことによる鈍痛です。
時間の経過につれ、最大でも1週間前後で慣れ、気にならなくなる方がほとんどです。


また、歯列矯正装置には特殊なボンディング(接着)材を使用しており、装置の着用によって歯の色が変色したり、跡などが残ったりすることもありません。ただし、矯正装置は治療の終了後ははずすものですから、ボンディングにおいては「はずれにくく、一方ではずしやすい」という、いわば相反する性質が求められます。
そのため、治療中に装置が外れる場合があることは、ある程度やむを得ないものとして考えておく必要があります。


装置のワイヤーを交換した際などに鈍痛が発生することもありますが、これも数日もすれば、自然に痛みが和らいできます(ただし、どうしても痛みに耐えられないような場合は、鎮痛剤を服用したり、器具の再調整を必要とするケースもあります)。


また、ブラケットやワイヤーが歯についた状態では、食べた物のカスがたまりやすくなることから、担当の医師・歯科衛生士からは通常、歯磨きの仕方についての指導を受けることになります。

これを怠ると、場合によっては虫歯となってしまい、矯正治療を中断して先に虫歯の治療を行う羽目にもなりかねませんので、とりわけ装置の着用中においては、口内の衛生状態を保つことにも多少の気を配る必要があります。


最後に、矯正装置にはブラケット、ワイヤー、バンド部分において金属材料が用いられることがあり、金属アレルギーの原因となるニッケルやクロムを含んでいる場合があります。

金属アレルギーが心配な方は、まず皮膚科で金属パッチテストを受け、その有無を確かめることが大切です。
診断結果は矯正歯科医に申告し、使用可能な金属を確認したうえで、治療に最適な装置を選択していくこととなります。

 


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